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中高一貫部 英語コラム

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英語を公用語とする国

条件英作文の答案を添削していると、次のような内容を書いているものに出くわすことがあります。

・「ヨーロッパでは英語が使われており……」

・「海外旅行に行くにあたって、自分の英語力に不安があって……」

ただ、こうした内容を見かけると、どうしても違和感を抱いてしまいます。

もちろん、総合的に見れば、英語が世界で広く使われているのは間違いありません。しかし、当然ながら、あらゆる国・地域で英語が使われているわけではないのです。英語よりも他の言語が優勢な地域や、英語の使用率が低い地域は、世界にいくらでもあります。

ですので、前述の答案例のように、「どこでも英語が使われている」、「どこに行くにしても英語が使えればどうにかなる」といったことを前提としているかのような文章を見かけると、首をかしげざるをえないのです。

さて、ではみなさんは、英語が公用語となっている国をどれだけ挙げることができますか。

まず、英国、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドくらいまでは、すぐに思いつくのではないかと思います(思いつかなければいけません)。

ただ、実際には、現実はずっと多様です。

たとえば、米国には英語を解さない人口が相当数存在しています。カナダは英語だけでなくフランス語も公用語です。ニュージーランドは英語だけでなくマオリ語も公用語です。

それから、インド、フィリピン、シンガポール、マレーシア、南アフリカ、ケニアなども絶対に忘れてはいけません。これらの国でも、英語は公用語(の1つ)です。

さて、問題はヨーロッパです。

実は、ヨーロッパの国の中で英語を公用語としている国は、たった3つしかありません

1つはもちろん英国、もう1つはお隣のアイルランドです。

では、残りの1つはどこでしょうか。これは思いつかない人のほうが多いでしょう。

正解は、地中海に浮かぶ島国マルタです。アイルランドとマルタはどちらも英国に支配された時代があり、このため、アイルランドの公用語はアイルランド語と英語、マルタの公用語はマルタ語と英語です。

裏を返せば、この3つを除くと、ヨーロッパには、他に英語を公用語とする国は存在しないのです。

もちろんヨーロッパには英語を学んでいる人、英語を解する人、学問やビジネスで英語を使っている人は相当数いるわけですが、しかし、日常レベルで言うと、ヨーロッパにおいては英語は決して多数派の言語ではありません。

英語は重要ですが、だからといって、英語さえ学べばよいというものではないということ、世界には英語以外にも多様な言語があるということは、決して忘れないようにしましょう。

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