セピア
「色あせてセピア色になった写真」といった言い回しから、「遠い日の思い出」を「セピア」という言葉で形容することがあります。
セピア(sepia)とは褐色系の色を指す言葉ですが、もともとは「コウイカ」、あるいはその墨を意味する言葉です。
かつてコウイカの墨から褐色の顔料が作られたことから、その色もsepiaと呼ばれるようになりました。
また、古い写真には、写真の技法や調色、経年変化などによって、褐色を帯びたものが多く見られます。そのため、「セピア」という言葉には、古い写真を思わせる懐古的なニュアンスがあります。
なお、sepiaは、英語では「セピア」というより「シーピア」に近い発音です。
さて、「思い出はセピア色」と言えば、いささか使い古された言い回しではありますが、それでも、なんとなくロマンチックでセンチメンタルな感じがします。
一方、「思い出はイカ墨色」と言ってしまうと、ロマンチックでもセンチメンタルでもありません。
同じものを起源とする言葉であっても、それぞれがまとっているイメージは、ずいぶん違うものなのです。
sepiaの他にも、khaki、crimson、vermilion、chartreuse、magentaといった「色を表す語」には、知っておきたい語源があります。ぜひ調べてみてください。


