頭字語
acroという接頭辞はギリシア語由来で、「始め、先端、頂上」といった意味です。これを含む語としてacronym「頭字語」というものがあります。
acronymは文字通り「頭文字をつないでできた語」のことです。代表例を並べてみます。
- ・radar「レーダー」(radio detection and ranging)
- ・laser「レーザー」(light amplification by stimulated emission of radiation)
- ・sonar「ソナー」(sound navigation and ranging)
- ・scuba「スキューバ」(self-contained underwater breathing apparatus)
- ・UNESCO「ユネスコ(国連教育科学文化機関)」(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)
- ・NATO「北大西洋条約機構」(North Atlantic Treaty Organization)
- ・BASIC「ベーシック(プログラム言語)」(Beginner's All-purpose Symbolic Instruction Code)
UNESCOやNATOのような国際組織の名称が頭文字をつないだ略語なのはすぐに分かりますが、「レーダー」「レーザー」「スキューバ」といった日本語化している語も、もともとは頭字語なのです。
さて、ここまでの頭字語は、いずれも普通の語と同じように発音します。一方、アルファベットを1文字ずつ読むように発音する語もあって、こうした頭字語を特にInitialismと呼びます。
以下例を挙げます。
- ・CIA「中央情報局」(Central Intelligence Agency)
- ・FBI「連邦捜査局」(Federal Bureau of Investigation)
- ・UFO「未確認飛行物体」(unidentified flying object)
- ・VIP「要人」(very important person)
- ・MVP「最高殊勲選手」(most valuable player)
- ・MC「司会者」(master of ceremonies)
- ・DJ「ディスクジョッキー」(disc jockey)
日本語ではUFOは「ユーフォー」、VIPは「ビップ」というように発音しますが、英語では「ユーエフオー」、「ヴィーアイピー」と発音するのが一般的です。
ということで今回はacronym「頭字語」をいろいろ紹介してきました。日本語と同じで英語にも無数の略語があります。何の略かを把握していけばずいぶん語彙力を伸ばせるのではないかと思います。
ちなみにI saw a UFO.という文は、I saw an unidentified flying object.と書いても同じです。発音のせいでaとanが変わるのがおもしろいですね。