horizon
horizonは中学上級〜高校初級くらいの英単語で、「地平線、水平線」の意です。
ただ、こうした基本的な語については、意味だけでなく、さまざまな用法や派生形、対義語といった関連事項まで習得しておくことが大切です。ぜひ次のような点も押さえておきましょう。
例①
まず、ふつう「地平線」という意味ではtheがつきます。「地平線といえばあれだ」と分かっているからです。
「太陽が地平線から昇った」は、The sun rose above the horizon.です。逆に「沈んだ」は、The sun sank below the horizon.です。
このように、above the horizon、below the horizonといったフレーズを押さえておくことも大切です。
一方、「(船や飛行機が)地平線の彼方へ」といった言い方をする場合はbeyond the horizonとなります。「地平を越えて」といった感じで、かっこいい響きがします。
例②
次に、horizonsというように複数形で用いると、「視野、展望」といった意味になります。「地平線」→「見通せる限界」→「視野」といった派生です。
broaden [extend] one's horizonsで「視野を広げる」の意。これは英作文でも使えるようになっておきたい表現です。
例③
熟語としては、on the horizonという表現も押さえておきましょう。これは「差し迫った、兆しが見えている」といった意味です。「地平線上にある」→「視界に入ってきた」→「まもなくやってくる」といった成り立ちだと考えればよいでしょう。
例④
horizonの形容詞形はhorizontal「地平線の;水平な」です。
horizonは第2音節に強勢が置かれますが、horizontalは第3音節です。何回か音読しておきましょう。
対義語はverticalやperpendicularで、「垂直の、鉛直の;直立した」の意です。
体操競技の実況中継を見ていて画面にhorizontalと出たら、それは「鉄棒 (horizontal bar)」のことです。日本語では鉄棒の「鉄」という素材に着目していますが、英語では「水平」という性質に着目しているわけです。
物理学の学問用語に、event horizon「事象の地平面」があります。で、ブラックホールの外縁などのように、「ここから先は分からない」という限界のことを指します。学問用語の中には無味乾燥なものも多いのですが、event horizonという英語も「事象の地平面」という日本語も、どちらも響きがかっこいい、あこがれを感じさせる言葉だと思います。
まとめ
単語をおぼえる際には、「horizon = 地平線」というように1対1対応で見ていくだけでは不十分です。今回紹介したのはあくまで一例ですが、このように、ぜひ用法・派生形などさまざまな関連事項まで見ていきましょう。