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中高一貫部 英語コラム

背景

tangible

tangibleという形容詞を知っていますか。どんな意味でしょうか。

2022年の大学入試では、この単語は、次の大学の長文問題中に登場しています。

  • 札幌医科大学、横浜国立大学、愛知医科大学、関西医科大学、東京理科大学、早稲田大学

難関大学が並んでいますね。このtangibleあたりのレベルの語は、大学受験生にとって「差がつく単語」なのです。つまり、「英語が得意な高校生は知っているが、どんな受験生でも知っているわけではない」というレベルの語です。

tangibleは、「触れることができる;確実な、現実の」といった意味の形容詞です。

対義語はintangibleで、「触れることができない;実体のない」の意。こちらは「無形文化財(Intangible Cultural Property)」という表現にも登場します。

三角比

さて、このtangibleは、三角比の「タンジェント(tangent)」とつなげて考えればすぐに頭に入るのではないかと思います。

三角関数は、sine「サイン、正弦」、cosine「コサイン、余弦」、tangent「タンジェント、正接」です。
「タンジェント→正接→接しているということは触れている」というように考えましょう。これに-ible「…できる」という接尾辞がついているのですから、tangibleは「触れることができる」という意味なのです。

tangentもtangibleも、ともにラテン語の「触れる」の意の語に由来します。
同源の語としては、tact「敏感な察知能力」、tactual「触覚の」、contact「接触」などがあります。また、医学用語のcontagion「接触感染」も同源です。

語彙の学習が進んでいくと、身につけるべき語句が高度になっていく一方で、英文中の登場頻度は下がっていきます。こうなると、なかなかおぼえにくいと感じてしまうこともあるかもしれません。

しかし、自分がすでにストックできている語句の量も増えてきているわけですから、前述のように「自分が知っている語句と関連させる」という習慣があれば、習得のペースはむしろ伸ばしていくことができます。

まとめ

もしかしたら、暗記と思考力は別のものだと思っている人がいるかもしれません。しかし、両者は別のものではありません。思考力を伸ばせば暗記の効率を大きく高めることができます。
語句の習得の際は、ぜひ前述のような「関連付け」をやっていきましょう。

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