荘子 | 英進館

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中高一貫部 英語コラム

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荘子

過去の生徒の答案で、「荘子は…に会ったと述べた」という文を英訳して、Shoko said that she had met...と書いているものがありました。

さて、この英文には誤りがあります。どこをどう直すのが正解でしょうか。

どうやらこの生徒は、「荘子」を「しょうこ」さんという日本人女性だと考えてしまったようです。ほかの答案では「そうこ」さんもいました。

しかし、残念ながら、この問題での「荘子」は「そうし」でした。

この問題では、本文の全体的な内容や雰囲気から考えて、中国の故事を述べている文章だと掴むことが必要だったのです。日本人女性のエピソードだと誤解してしまうと、点数が吹っ飛んでしまったでしょう。

荘子は中国の戦国時代の思想家です。道教思想を代表する人物の1人として、世界史や漢文でも登場します。

ただ、別に私はここで、「今の高校生は教養が...」などということを言いたいわけではありません。問題なのは、「荘子」を英語でどう訳すかです。

Shokoと訳すのは問題外ですが、だからといって、SoshiやSoushiというように訳すのが正しいというわけでもありません。

中国語の人名を英訳する時は

中国語の人名を英語に訳す場合、「日本語で読んでローマ字表記にする」というのはNGです。
正しくは、「荘子」は英語ではChuang-tzuです。ShokoでもSoshiでもありません。

ほかに例を挙げておきましょう。

  • 孔子:Confucious
  • 老子:Lao-tsu
  • 墨子:Mo Ti
  • 荀子:Hsun-tzu
  • 朱子:Chu Hsi
  • 始皇帝:Shi Huangdi
  • 毛沢東:Mao Zedong
  • 周恩来:Zhou Enlai
  • 曹操:Ts'ao Ts'ao
  • 劉備:Liu Pei
  • 孫権:Sun Chuan

ただし、英語で複数の表記法がある人名もあります。

大学入試でこうした単語を書かなければならないというケースはまずない思います。
今回の問題も、実際は、「私は…に会ったと述べた」と考えて、単にI said that I had met...と書けばよい問題でした。

ともあれ、「中国の人名は英語ではローマ字読みではない」ということは押さえておきましょう。

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