紛らわしい前置詞 | 英進館

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中高一貫部 英語コラム

背景

紛らわしい前置詞

今回は紛らわしい前置詞をいくつか紹介します。

1. start at ...

「会議は5時から始まります」は、英語ではThe meeting starts at five.であって、*from fiveではありません。「5時に始まる」という意味だからatだと考えましょう。

start from ... とすると、「…から急に飛び出す」といった意味になります。

類例として、「太陽は東から昇り西に沈む」はThe sun rises in the east and sets in the west.です。「から」だからといってfromとは限らないことに注意しましょう。

2. order ... from 〜

「昨日、神田の古書店に本を1冊注文した」は、英語ではYesterday, I ordered a book from antiquarian bookstore in Kanda.です。「AをBに注文する」はorder A from Bです。toやatなどではないことに注意しましょう。「(注文して)〜から取り寄せる」という意味だからfromなのだと考えることが大切です。

order ... to 〜 とすると、「〜に送るよう注文する」といった意味になります。

3. rise to one's feet

「ポールは突然立ち上がった」は、Paul rose to his feet abruptly.です。to one's feetで、立ち上がった状態への変化を表します。on foot「歩いて」という表現と混同してonを用いないように注意しましょう。

get [rise] to one's feet「立ち上がる」の意。「get[rise]した結果、両足(feet)で立っている状態に至る」という意味だからtoだと考えましょう。

同様に、jump to one's feetで「急に立ち上がる」、raise [bring] sb to one's feetで「(人)を立ち上がらせる」、pull sb to one's feetで「(人)を引っぱって立ち上がらせる」の意です。

4. in ... direction

「先生は私たちを正しい方向に導いてくれた」は、Our teacher led us in the right direction.です。「…の方向へ」はin~...\ directionであって、*toではありません。

たとえば「間違った方向に進む」はgo in the wrong directionです。

また、「(人)を…に導く」という表現はふつうはlead sb to ... ですが、「(人)を…の方向へ導く」だとlead sb in ... directionです。

go to ... やlead A to Bといった表現に慣れていると、ついtoを使いたくなってしまいますが、「directionにはin」ということを忘れないようにしましょう。

to ... directionとしてしまうと、「…の指示に従って」といった意味に取られてしまいます。directionが「方向」の意ではなく「指示、司令」の意になってしまうのです。

まとめ

紛らわしい前置詞はほかにもいろいろありますが、今回は「よく見られる間違い」を4つ紹介しました。

大切なのは、こうした紛らわしい前置詞を見かけた際に、「紛らわしいから注意しなければ」と自分で意識することです。

それから、「なぜこの前置詞を用いるのか」、「類例はないか」、「別の前置詞だとどういった意味になるのか」といったことも調べたり考えたりしておくのが理想的です。

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