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中高一貫部 英語コラム

背景

ノーホールズバード

格闘技で「ノーホールズバード」という言葉があります。
意味を知らないと、「バード→bird→鳥??」と脳内で変換してしまいそうです。

ノーホールズバードとは、No holds barred「どんな掴み方も禁じられていない」→「禁じ手なし」というルールのことです。

ということで、今回はbar という重要な多義語に触れておきましょう。

barはまずは「バー、棒」という意味で押さえますが、ここから様々な意味に派生しています。

また、沿岸部の砂州もbarです。砂浜が棒状に延びているということでしょう。

次に、「かなてこ、バール」の意。ニュースで出てくる「犯人はバールのようなものでシャッターをこじ開け」といったフレーズの「バール」はbarなのです。

さらに、barは交通を遮断する棒として用いられるということから、「柵、遮断棒」といった意味でも用いられ、ここから「(道を)ふさぐ、妨げる、禁じる」という意味の動詞になります。

No holds barredでも、barがこの「禁じる」の意で用いられています。

文語体ではbarring「…を除いて(except for)」という表現を見かけますが、これもbarrier「柵、障壁、障害」という成り立ちです。

ついでに、barの派生語として、「バーで締め出す」→「…を除く」も押さえておくべきでしょう。

  • 「バリアリーフ(barrierreef、堡礁)」
  • 「バリアフリー(barrier-free)」

などといった表現も日本語になっています。

グレートバリアリーフはオーストラリア北東岸にある世界最大級のサンゴ礁です。

あと、「棒」のbarとは別の語源ですが、気圧の単位の「バール」もbarです。天気予報では今では気圧はヘクトパスカルに置き換えられましたが、昔はミリバールと言っていました。

barには今回紹介した意味以外にも様々な意味・用法があります。こうした多義語はぜひ辞書にじっくり目を通しておきましょう。

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