sight
sight、site、citeは同音異義語です。
sightは、seeの名詞形で、「視力、視覚;光景」といった意味です。
sightについては、at first sight「一見したところでは」、at the sight of...「…を見て」、catch sight of...「…が目に入る」、lose sight of...「…を見失う」などというように、押さえておくべき重要な熟語表現が多数あります。ぜひ辞書に目を通しておきましょう。
siteは、「現場;敷地;ウェブサイト(website)」の意です。日本語化しているので一発で頭に入ります。語源上は、situationとつながっています。
citeは、「引用する(quote);挙げる、言及する;召還する」といった意味の動詞です。名詞形はcitation「引用(quotation);引用文、引用語句;召喚命令」。
この語は、ラテン語の「動かす(set in motion)」の意の動詞に由来します。「動かす」→「人を呼び出す」→「召還する」、「言葉を呼び出す」→「引用する」というように意味が派生していきました。
citeは、sightやsiteに比べるとややレベルが高い単語ですが、次のようにciteを含む語と関連づけておけば頭に入れやすいでしょう。
まず、exciteで「興奮させる;行動に駆り立てる」の意。また、inciteで「刺激する、励ます」の意です。ex- とin- (im-)の対は、それぞれ「外」と「内」の意で、exportとimport、expressとimpressなどのように対義語を作ることが多いのですが、exciteとinciteの場合は、似た方向の意味になっています。「人を外に向けて動かす」のと「人の内(心)を動かす」のは、結果として同じようなものだということでしょう。
次に、reciteで「暗唱する;物語る」の意です。「再び(re)口に出す(cite)」という成り立ちが分かればよいでしょう。名詞形のrecitalは「(演奏・歌などの)公演;物語、暗誦」という意味ですが、これは「リサイタル」という片仮名語で日本語化していますね。
このように、語彙力を伸ばすには、「同音異義語をまとめる」、「派生語、用例などにセットで触れておく」といった「情報を増やしていく」プロセスが重要です。
「情報が少ないとかえって頭に入れにくい」、「関連情報を増やすと頭に入れやすくなる」という基本原理を忘れないようにしましょう。