planet
「惑星」は英語ではplanetです。このplanetという単語の語源を知っていますか。
planetはギリシア語の「さまよう者」という意味の語に由来します。英語ではwandererです。なぜ惑星がさまよう者なのでしょうか。
地球から見ることができる星のほとんどは、毎日規則的に空を移動していきます。たとえば、星座はその形を変えることなく、東から昇り、西に沈んでいきます。もちろんこれは、星座が動いているというよりは地球が自転しているからですし、また、星座も何千年何万年という時間の中では形を変えていくのですが。
ところが、惑星はこうした動きをとりません。惑星はふつう西から東へと動き(順行)、しかも、ときには逆に東から西に動くこともあります(逆行)。ここから、惑星は「さまよう者」と名付けられたのです。
planetは日本語では「惑星」や「遊星」ですが、こちらも不規則な動きをとることに由来しています。
さて、遊泳力をもたず水中を漂う生物のことをプランクトン( plankton )といいます。ミジンコやミドリムシ、クラゲなどのことですね。こちらもplanetと同じ語源です。
英語の語彙の10%以上はギリシア語由来で、特に学術的な語にギリシア語由来の語が多く見られます。辞書を引く際に語源まで目を通す習慣があれば、このように関連情報をつなげていくことができ、語彙力養成のスピードが上がるはずです。