wonder
「世界の七不思議」という言葉があります。
7つが具体的に何を指すかについては諸説ありますが、ふつうはエジプトのピラミッドなどの古代の建造物を指します。しかし、この「七不思議」という言葉は実は誤訳なのです。正しくはどう訳すべきでしょうか。
「世界の七不思議」は、英語では、the Seven Wonders of the Worldです。このwonderは、「不思議なもの」というよりは、「驚嘆すべきもの、驚異的な建造物」といった意味です。
したがって、本来なら、the Seven Wonders of theWorldは、「世界の七不思議」ではなく、「世界の七大建造物」とか、「世界の7つの驚異的建造物」などと訳すのが正解です。
「七不思議」で定着してしまっているのでいまさら修正は難しそうですが、とにかく、wonderには「驚異」という意味があるのを忘れないでください。
ただ、実はこれはおぼえるまでもないことで、形容詞形のwonderfulが「すばらしい;驚くべき、驚嘆すべき」といった意味だということが分かっていれば、wonderに「驚異」という意味があるのはごく当たり前のことです。wonderfulは「不思議な」ではありません。
動詞のwonderも同様で、「不思議に思う」の意もありますが、「驚く、感嘆する、驚嘆する」の意を忘れてはいけません。
- I wondered at his playing the violin beautifully.
- 私は彼がヴァイオリンを見事に弾くのに驚嘆した。