faculty
facultyは重要な多義語です。
たくさんの意味がありますが、まずは「能力、才能」という意味と、「学部、学部の教授団」の意味を必ず押さえておきましょう。
たとえば、the faculty of speechで「言語能力」、the faculty of lawで「法学部」です。このfacultyという語は、ラテン語のfacioという単語に由来し、「do(する、おこなう)」という意味をもっています。
factory、fact、facsimileなども同源です。また、
artifact「人工遺物」 affect「…に影響する」 effect「影響、効果」 efficient効率のよい」
benefit「利益、恩恵」 infect「…に伝染する、感染させる」 office「事務所、会社」
といった語にも、facioに由来する語幹が含まれています。さらに、satisfy、amplify、clarify、classify、identify などに見られる、-fyという接尾辞も、同じくfacio由来です。
ほか、facioに由来する語を挙げておきましょう。
- facile「容易な、手軽な(easy)」
- facilitate 「容易にする、楽にする( make easy )」
- facilitator「進行係;容易にする物」
- edifice「建物;大建築物、殿堂」
- difficult「困難な、難しい」
difficultは、「faculty(能力)をdif-(奪う)」→「困難」という成り立ちです。dif- はdis-と同じで、反意語を作ったり、「奪う、除く、分離」といった意味を付け加えたりします。
以上のように、facioに由来する英単語はやまほどあります。
それぞれの単語をこの語源だけからおぼえられるというわけではありませんが、ともあれ、語幹が分かっていれば、facultyなどの語のイメージを掴む一助にはなるはずです。