高校入試情報 / 広島県の公立高校
2024年度入試 広島県公立入試 結果総評
2024年度入試 結果総評
広島県の公立高校入試は令和5年度から選抜方法が大きく変わりました。これまでは、推薦入試であった選抜Ⅰが2月上旬に、一般入試であった選抜Ⅱが3月上旬に実施されていました。令和5年度からは2回の入試が一本化されて、2月末に2日間(学校によっては3日間)の日程で一次選抜(一般入試)が実施されています。
令和6年度の1次選抜の最終志願者数は全日制で14,739名。全日制の定員の合計は14,660名で、志願倍率は1.01倍でした。最終的な受検者数が14,563名だったため、受検倍率は0.99倍でした。昨年(令和5年度)は志願倍率が1.00倍、最終的な受検倍率0.99倍で、全日制全体の倍率はほぼ昨年同様です。広島県の公立高校入試は2006年度からすべての県立高校の学区が廃止され、通学区域が全県一円となっているため市内の人気校の倍率が高くなる傾向にあります。
全体志願倍率は1.00倍ですが、トップ校である基町高校(普通)は受検倍率が1.2倍。2番手校の舟入高校(普通)は1.03倍と低い倍率になっていますが、これは昨年1.51倍と高倍率であったことが出願に影響を与えたものと思われます。その他、国泰寺高校(普通)1.48倍、皆実高校(普通)1.34倍など、市内の人気校は倍率が高くなっています。
平成26年度から平成29年度にかけて入試問題は難化傾向にありました。広島県では高校入試の改革が進み、思考力や表現力を試す問題がよく見られるようになってきた時期です。しかし、平成30年度以降からは平均点が少しずつ上昇し、令和2年度入試までその傾向が続きました。
令和3年度入試、令和4年度入試と平均点が下がりましたが、昨年と今年は近年の中でも高い平均点となっています。それでも数学と英語は半分以下で、全科目合計でも得点率が50%を若干超える程度です。他都道府県と比較しても平均点が低い結果となっています。
ただし、いわゆる「難問」という類の出題が多いわけではなく、科目によらず長文の問題が多いために設問の意図の理解や条件の整理が難しかったり、記述問題の割合が高いために解答のまとめ方が難しかったりすることなどが理由として考えられます。問題文を丹念に読み解く力や、条件を整理する力、そして自分の解答をまとめる力をしっかりつける必要があります。