高校入試情報 / 鹿児島県の公立高校
2024年度入試 鹿児島県公立入試 結果総評
2024年度入試結果総評
令和6年度の鹿児島県公立高校最終出願者数は、全日制と定時制の学力検査定員11033人(推薦、帰国子女枠除く)に対し、9,251人が出願しました。平均倍率は0.84倍で、昨年度の0.81倍よりわずかに上昇し、14 年連続で定員を割り込みました。募集定員は昨年84人減らし、加えて今年は68人減らして(2年間で152人減)の計11,766人となり、県全体で見ると少子化の影響が大きいのが現状です。学区別に見ると鹿児島学区が0.99倍、7学区すべて1倍を割っており、鹿児島学区を含み低倍率となっています。
しかし、鹿児島学区の高校別でみると、鶴丸高校1.28倍(前年1.24倍)、甲南高校1.43倍(前年1.48倍)、鹿児島中央高校1.51倍(前年1.39倍)と、トップ3校では鶴丸高校・鹿児島中央高校が昨年から倍率が上昇し、例年通り、甲南高校も高い倍率となりました。


毎年、鹿児島県教育委員会が公立高校の全受検者の得点を集計し、全受検者の平均点を発表しています。各教科90点満点で、中学履修単元だけでなく小学レベルの学力で得点できる「目安点」が各教科18点ずつ総得点450点中の90点分含まれています。過去の全受検者の平均点をまとめたものが、下記の表です。
学習指導要領の改訂に伴い入試問題の傾向(論述問題の増加など)や難易度は大きく変化してきましたが、近年は240点前後で平均点は横ばいとなっています。
下の表のように以前に比べると「平均点の推移にあまり変化が無い」中で、鹿児島県下の全受験生の総得点360点以上の割合(6.62%)が減少傾向であり、一方、100点未満の割合が横ばいの状況であることから、上位層が高得点をとりづらくなっていると考えられます。特に今年度のように数学・英語の平均点が下がったことを踏まえると、数学・英語で点差がついていると予想され、苦手科目を抱えたままでは今後不利になる可能性があり、苦手科目の克服も合否のカギとなりそうです。1問で合否を左右するということです。
また、下の資料(記述問題の割合)にも見られるように、「論述問題」「記述問題」の割合も高くなっており、「会話型の問題」「文章記述問題」「公式の証明」などに対応するため、「問題文や資料を読み取る⇒考える⇒自分の言葉で表現する」「計算過程を文章で説明する」などの練習が必要不可欠です。
中3生は以上のことを踏まえて、鹿児島県入試の過去問だけではなく、他県の公立高入試問題や入試直前期に入試本番と同様の形式の模擬試験で練習を多く積んでおくことが必要です。