2025年度入試 大分県公立入試 結果総評
メニュー

県別の高校入試情報

背景

高校入試情報 / 大分県の公立高校

2025年度入試 大分県公立入試 結果総評

2025-09-17更新

 今年度の大分県公立高校入試において、推薦入試の合格内定者を除く一次入試の実志願者数は、全日制5,783名で昨年度より298名となりました。大分全県の募集人員が5,666名であったため、志願倍率は約1.02倍と昨年度と比較し倍率はほぼ変わりませんでした。毎年受験者の増減があるため、各高校の定員や複数の高校の統合など受験環境の変化を把握し、最新の情報を常に収集する必要があるといえます。また平成27年度から入試の実施要領に大きな変化があり、変更10年目の昨年度は平均点が156.1点(52.0%)となり難易度が下がりました。今年度は社会・理科の平均点が大きく下がり143.2点(47.7%)という結果になっています。大分独自の傾向と対策等、今後の勉強の仕方に大きな影響はありませんが、思考力や表現力を問う難易度の高い入試になりますので、早期の対策が必要です。

まず大分地区の主要高校の倍率ですが、上野丘高は令和6年度入試の1.32倍から1.21倍に。また、文武両道の舞鶴高普通科は、理数科とのくくり募集で1.27倍、中高一貫の豊府高は昨年1.39倍から1.45倍となっています。さらに総合学科の大分西高1.32倍、鶴崎高1.35倍、雄城台高1.33倍と続いています。大分市内の進学校が軒並み倍率を上げ、高校によっては難易度の高い入試となっています。例年倍率が高い舞鶴・豊府・大分西・雄城台のような人気校で、全ての高校の倍率が左右されるため、進路決定に関しては注意が必要です。

  各公立高校の大学合格実績は、上野丘高が超難関の東京大学に10名(前年6名)、大阪大学に21名(前年14名)合格、国公立大学医学科に30名(前年34名)合格、さらに九州大学に70名、京都大学8名、広島大学10名、筑波大学3名など、上野丘高での順位100位以内を指標にすることで難関大に合格できるという信頼をキープしており、大分県内随一の合格実績を持つ進学校としての位置を今年も確かなものにしています。その他、舞鶴高は九州大学10名、筑波大学2名、広島大学15名、熊本大学35名、国公立大学医学科2名合格など、また豊府高は、東京大学2名、京都大学1名、九州大学11名、筑波大学2名、広島大学9名、国公立大医学科8名などの結果を出しています。

大分県内で最も受験者数が多い私立大分東明高の一般入試は、今年度も受験者約2,700名の大型入試となりました。入試問題も公立入試の指標となる問題を作成するなど、来年度も引き続き受験者は多数になることが予想されます。また、特奨クラスは授業料減免や割引等の特典があるため、根強い人気を保っています。しかし、特奨生入試は約2,800名の受験者のうち上位400名程度しか合格できないため、上野丘高と同等の学力レベルが必要になります。加えて、特奨試験(1月中旬実施)においては、出題内容の難易度が高いため十分な受験対策が必要です。また今年度も大分高の一般試験は約700名受験し、私立高校受験の選択肢も増えています。例年私立高校の受験は、得点が公開されるため、公立入試直前での最後の進路決定の大きな指標になります。私立の結果次第で公立の受験校が決定するケースも多く、重要な試験となります。