【大分県】大分大学教育学部附属中学校
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中学校紹介&傾向と対策

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中学入試情報 / 中学校紹介&入試問題分析

【大分県】大分大学教育学部附属中学校

大分大学教育学部附属中学校

傾向・難易度・対策

◆国語◆
【傾 向】
2023年度は、昨年同様、大問一が小説文、大問二が説明文、大問三が言語知識、大問四が資料を見て答える問題であった。設問数は20題強と例年通りである。記述問題は、字数指定がないものから100字以内の条件作文まで幅広く出題されている。昨年までと同様、図表や文章資料、会話の記録を読み取って答える問題が多く出題されており、精読力や語彙力を問われる問題が多い。

【難易度】
1つ1つの問題の難易度は高くないものが多い。ただ、毎年小説文、説明文ともに2000~3000字弱であり、小問にも参考資料や発表原稿メモ等が含まれているため、読まなければならない文章量が多く、試験時間の配分が難しい。前述の通り難易度の高い問題は多くないが、全体的に表現力、語彙力を問われるような問題が多いため、普段から辞書を引くなどして使える語彙を増やしておきたい。

【対 策】
精読力、速読力の両方が要求されるため、その強化が必要である。1つの大問に時間をかけすぎないように、普段文章問題を解く時にも時間を計り、時間感覚を身につけておくことが必要である。さらに、複数の大問を解く場合は、1つの大問にどれくらい時間をかけるかという作戦を立てて解くこと。また、記述については、文章を丁寧に読みこみ、問われている内容に対する適切な表現を言語化して、それをまとめる訓練をしておくとよい。

〇こんな問題が出ました

◆算数◆
【傾 向】
問題数は、例年同様大問6題で、全小問数25問であった。記述問題が1問出題されており、グラフを読み取る問題と会話文形式の融合問題が出題されている。難関私立中入試でよく見かけるような問題も散見され、今年度でもコンパスを使用する作図の問題も出題されており、しっかりと考え方を問われる出題構成となっている。

【難易度】
難易度は高く、基礎的な算数の知識から応用まで必要で、かつ、文章・グラフを読み取って物事を考える力も必要である。大問3では、下記のような動点の問題が出題されており、状況を正確に把握する能力が求められる。大問4では会話文から複数の資料を読み取る読解力が必要な問題も出題されている。大問5・6の難易度も高いため、幅広い私立中入試の問題を解くことで、応用レベルの問題も解けるようにしておきたい。

【対 策】
大問1・2は学校の教科書内容が中心ではあるが、分数などが多く使われているため、分数・小数の計算でもぶれない計算力が必要である。また1行問題を多くこなし、大分市内私立レベルの問題を確実に解けるようになっておく必要がある。また、資料・グラフの読み取りや会話文形式の問題でも、他県の私立の過去問題で類題を数多く解く必要があり、記述問題の対策として、ノートにはきちんと途中式を書く習慣を身につけ、「なぜそのような考え方をしたのか」をきちんと説明できるようにする練習が必要である。そして、大問3・5・6の、「速さ」「平面図形(図形の移動)」「立体図形」は他の私立中においても頻出単元で、様々な入試問題を解くことにより、「解法の引き出し」をより多く経験し、「どの解法を活用するか」を試行錯誤する経験を積みたい。

〇こんな問題が出ました

◆社会◆
【傾 向】

地理は幅広い単元から総合力が問われる。歴史について、昨年度に続いて今年度も江戸時代までの出題であった。公民分野は昨年度同様に教科書から幅広く出題された。全体としては昨年度と大きな変更点はなかった。(社会と理科を合わせた試験時間60分の各50点で試験が行われる。)

【難易度】
全体的に教科書レベルの基本的な知識を問う問題が中心であるが、グラフ・表・地図などを正確に読み取る能力が要求される。記述問題は4問出題され、基本的な知識を問う問題が多いが、思考力を測る難易度のやや高い問題もあった。地歴公民とも教科書を丁寧に読んで、基本的な語句問題への対応力を身につける必要がある。物事の相関関係や因果関係を論理的につかみ、論述の練習を積まないと難しい。(※平均点の公表なし)

【対 策】
語句や記号問題については、地歴公民分野ともに教科書内容の基本問題で構成されている。単純暗記ではなく、理解を伴った暗記が必要である。また、都道府県の形や島の名前も出題されており、地図をよく見ながら学習することが重要である。メディアや選挙など、実社会で問題になっていることも出題されており、社会に関心を持ちながら学習を進める必要がある。

〇こんな問題が出ました

◆理科◆
【傾 向】
2023年度は、大問1が『植物のふえ方となかま』、大問2が『ふりこの運動』、大問3が『地層』、大問4が『水溶液と物質の性質』からの出題であり、たろうさんやはなこさんが実験や観察を行って、その最中に思った疑問点が問題になっていた。記述問題は計5題出題されており、ただ知識を問うだけではない、知識と合わせて問題を読み取る力・思考力・表現力が必要となる問題が多く見られた。

【難易度】
難易度は例年並みであった。しかし大問1の記述問題・大問2の身の回りのものに置き換えて考えるような問題も出題され、実験結果から読み取れることと自分の持っている知識・経験を合わせて答えるような、自分の考えを上手にまとめることが求められる問題があったため、「理科は暗記!」といった勉強をしてきた生徒には、解きにくいと感じられたかもしれない。普段の勉強から「なぜそうなるのか?」を意識し、実際に身の回りのものを使い実験や体験をすることで、学習内容に興味・関心を持って取り組んでほしい。

【対 策】
まずは小学校の教科書レベルの知識を問う内容でしっかり得点することが前提になるため、教科書のすみずみまで理解しておくことが必要である。また例年同様に、計算問題の出題がほとんどなく、実験・観察をもとにした記述問題や思考問題に対応する力が求められる。近年増え始めた総合問題に対応するためには、普段からニュース・新聞等に目を通し、理科に関する興味・関心を高め、身の回りの事例を理科的に説明できる力をつけておくことが望まれる。

〇こんな問題が出ました