【鹿児島県】鹿児島大学教育学部附属中学校
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中学校紹介&傾向と対策

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中学入試情報 / 中学校紹介&入試問題分析

【鹿児島県】鹿児島大学教育学部附属中学校

鹿児島大学教育学部附属中学校

傾向・難易度・対策

◆国語◆
【傾 向】
今年度は昨年度の大問5題構成から変化があり、大問1「説明文」、大問2「物語文」という大問2題構成であった。昨年まで大問として出題されていた漢字語句分野が文章題の大問に組み込まれ、主語と述語の関係、熟語の構成、慣用句、修飾語等が出題されている。大問1では例年通り、受験生の意見を問う設問が出題され、今年度は「理想の集団」というテーマについて体験や理由も含めて記述する問題であった。また、大問2では文章についての話をしている設定での対話文形式の出題があった。

【難易度】
出題される問題自体の傾向に大きな変更は見られなかったため、例年以上の難しさはなかったように感じられる。漢字は基礎的な問題であり、読み・書きの問題共に2題ずつ出題している。文章問題は、各大問で記述問題が含まれるが、訓練を積んできた受験生には難解なものではなかった。30分という短い試験時間であるため、正確な答えを導き出すための読解力・思考力・表現力が必要であろう。

【対 策】
漢字に関しては、基本的なものをきちんと覚え、トメ・ハネ・ハライをはっきりと丁寧に書く習慣を日頃からつけておきたい。語句に関しては様々な分野から出る可能性があるため、語句のみならず文法に関する問題にも触れる必要がある。記述については、文章を丁寧に読みこみ、指示語が指し示す内容や登場人物の心情、表情・言動の理由を読み取り、それを字数内にまとめる訓練をすることが大切である。また、自分の考えを述べる記述に関しては、日頃から身近な事柄に興味・関心を持ち、多くの文章に取り組んで、自分の考えをまとめる訓練をしておくとよい。

〇こんな問題が出ました

◆算数◆
【傾 向】
大問数は例年通り5題であった。大問1では昨年同様、計算問題が5問、1行~数行の文章からなる小問が9問出題された。大問2では図形問題が出題され、角度や体積に加え、今年度も作図問題が出題された。大問3は規則性の問題。大問4はダイヤグラムを使った速さの問題。大問5は割合を使ったグラフの読み取りの問題で、2つのグラフから表している量を比較させる記述問題が出題された。

【難易度】
近年頻出の、「表やグラフ」から情報を読み取る問題は出題されたが、昨年と比較して複雑な条件の与えられた問題は減り、難易度は少し下がった。しかしながら、出題されている問題の難易度の範囲は、「公式や教科書の知識をそのまま適用して解く」レベルの単純な問題から、複数の単元の知識が必要な問題や、思考力を問われる問題、記述力を問われる問題など、幅広い分野から出題されている。例年通り、基本的な計算問題は僅か1問の失点も致命的となるので注意が必要。

【対 策】
頻出単元(速さ、割合、比、平均、規則性、角度、面積、体積など)は、まず基本をおさえ、多種多様な入試レベルの問題にあたっておく必要がある。特に、近年多く見られる問題文が長い問題や「表やグラフ」が与えられている問題、条件が複雑な問題などを解くにはかなりの時間がかかる。また、試験時間が30分と短いので、時間配分にも気をつけたい。日頃から時間を計って演習する習慣をつけよう。

〇こんな問題が出ました

◆社会◆
【傾 向】

2023年度は大問4題、小問25問で構成されており、昨年度より1問減少した。大問1・2が歴史分野、大問3が地理分野、大問4が公民分野という大問構成であった。歴史は、大問1が古墳時代から鎌倉時代まで、大問2が安土桃山時代から明治時代までを中心とした出題であり、昨年同様に大正時代以降の出題はなかった。大問3の地理は、日本の農業、工業、気候を中心にした問題であった。また、世界地理として、北緯20度(沖ノ鳥島)と同緯度にあるインドの国旗を選ぶ問題も出題された。大問4は教科書改訂後、鹿児島県に関する問題は出題されず、学校の履修に合わせて、憲法や政治を中心とした公民分野の問題が出題されており、この傾向は続くと予想される。

【難易度】
昨年度同様、公民分野が出題されたが、全体的に基本的な問題が多く、難易度は例年通り易しい。しかし、各分野で図版資料やグラフなどが多用されており、正確な知識が求められている。また、昨年同様に6問出題されている論述問題は、いくつかの資料(特にグラフ)を読み取り、条件にそった記述ができるかどうかが社会の得点の鍵となる。

【対 策】
地理分野は日本の農林水産業・工業・国土・貿易などを幅広く学習し、世界地理分野も注意が必要である。歴史分野は、各時代別の主要な人物・政治・文化の内容を確認し、その流れをしっかりと把握しておくこと。公民分野は、特に憲法や政治に関する学習をすることが必要である。各分野、図版資料やグラフが多用されているので、日ごろから読み取りや記述問題に慣れておくことが対策となる。

〇こんな問題が出ました

◆理科◆
【傾 向】
地学・物理・生物・化学の各分野から、均等に大問1題ずつ計4題出題されている。小問数は20問、うち記述問題4問、作図問題が3問出題された。大問1は「水の温度とすがた」、大問2は「乾電池とモーター」、大問3は「植物の光合成と呼吸」、大問4は「流れる水のはたらき」に関する出題で、各大問とも基礎知識と基礎知識を用いて解答する問題が問われている。大問3、大問4は例年と同じように計算問題が出題されている。また問題文や問題の図をもとにグラフや作図をする問題が出題された。

【難易度】
基礎知識や基本事項、それらを活用した知識の応用が出題されている。ただし、例年記述問題が数問出題され、基本的なことを本当にきちんと理解しているか試される。また、今年は例年とはちがい生物、地学の計算問題が見られた。例年では物理分野、化学分野でも計算問題が出題されているので、それなりの対策が必要である。

【対 策】
4分野・全単元の基礎知識・基本事項の習得が第一である。また基礎知識を基にした知識の活用もある程度必要とされる。苦手分野がないよう、まずはテキストの基本問題を何度も練習することが大事である。また、基本的な知識問題だけでなく計算問題、作図やグラフの作成問題も書いて練習し、計算の仕方、作図、グラフの書き方を定着する必要がある。基本的な問題を出題する、他県の国立大学附属中学校や私立中学校の入試問題も練習として活用しよう。

〇こんな問題が出ました