【佐賀県】佐賀大学教育学部附属中学校
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中学校紹介&傾向と対策

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中学入試情報 / 中学校紹介&入試問題分析

【佐賀県】佐賀大学教育学部附属中学校

2025-10-14更新

◆国語◆

【傾 向】
 2025年の問題は、昨年度と同じく漢字・語句・文法問題1題・文章問題1題・作文1題の3題構成であった。大問一の漢字・語句問題では、漢字の読み、漢字の書き、修飾・被修飾の関係、敬語の書き換え問題など、種類が多岐にわたっており、広範な知識が求められている。大問三の作文は、昨年までの訂正作文から、資料を読み取り、それについての自分の考えを記述する形の意見作文型に変更になっている。

【難易度】
 大問一の漢字・語句問題は決して難度が高いものではないが、幅広い知識が求められている。大問三の作文は「資料読み取り型」や「文章修正型」など、どのような問題が出されるか予想がつかないものになっており、幅広い知識を持っておくとともに、多くの問題に触れる等、事前の対策が必須である。加えて、大問二の文章問題(論説文)は文章の量と設問数は多くないが、時間の使い方も含めて、高い処理能力が求められている。難易度は上昇傾向にあるといえる。

【対 策】
 近年の作文問題は、提示された文章を修正するものや、ポスターや新聞記事などの複数の資料を分析し、その情報をもとに自分の考えを作文させるというような様々なタイプの問題が出題されている。そのため、類題を使って練習を積む必要がある。また、敬語や副詞及び助詞の用法に関する知識などを中心に、出題の内容が多岐にわたっているため、普段の学習では知らない言葉の意味を調べる習慣をつけることで、語彙を増やし、読解力を養成していくことが必要である。

◆算数◆

【傾 向】
 佐賀大学附属中の入試問題は、昨年と同様で大問数は3つで構成されている。大問1は小問集合9題、大問2、大問3ともに記述式の問題が出題されている。今年度は、大問1は2問が計算問題で、求角、求積、速さ、比、相当算、植木算、円グラフ・ヒストグラム・折れ線グラフの選択から出題されている。大問2は平均値、最頻値、中央値のデータをもとに表を完成させる問題、大問3は水そうにおもりを入れて解く問題が出題されている。

【難易度】
 例年、各単元からバランスよく出題されており、大問1の小問集合は基本的な問題が出題されている。また、後半の記述問題は毎年、割合や速さや規則性、平面図形や立体図形などの単元から標準的な問題が出題されている。そのため、全体としては、難易度の高い問題はさほど見られない傾向にあり、小学校で使用している教科書の内容からしっかりと出題されている。

【対 策】
 佐賀大学附属中の対策は、近年、完全記述の問題が大問数で2問出題されているので、オリジナルテストや模試の復習の際に図や表、式などを丁寧に書いて、問題を解いていく習慣をつけていくことが最も肝要なことである。また、小学校の教科書の内容を深く理解し、学習内容をふまえて自分の考えを言葉に書き、ほかの人の考えを聞き入れることによって、多様な考え方を身につける習慣も大事な対策のひとつである。

◆社会◆

【傾 向】
 今年度も昨年と変わらず、大門3問構成,小問12問構成であった。地理分野は,地形図に関する問題が出題された。例年に比べ,資料などはなく、地図を読み解く問題だけで,例年出題されていた記述問題はなかった。歴史分野は,政治史を中心に出題され,範囲は縄文~江戸時代であった。例年同様,語句を書かせる問題以外に,記述問題・並び替え問題が1問ずつ出題された。公民分野では,日本国憲法の問題が出題され,例年通り記述問題が1問出題されたが,知識を問うのではなく、資料の読み解くものに変更された。

【難易度】
 知識事項を問う問題は,教科書からの出題がほとんどであり,それほど難易度は高くない。記述問題は,筋道をたてて考える力,資料やグラフを読み取り情報を活用する力,自分の言葉でわかりやすく表現する力が求められており,試験に向けて十分な対策と練習が行う必要がある。

【対 策】
 地理・歴史・公民とも大半は小学校の教科書からの内容なので,教科書をしっかり読み込むことが必要である。地理に関しては,例年,都道府県・世界の国々の位置や名前を確実に覚え,各地方の特徴をしっかりと整理しておくことが大切である。歴史に関しては,古代〜中世,できれば近世までの流れをしっかりと理解しておくことが重要である。また,記述問題を解く上で大切なこと(「大切な条件にキーワードチェックを行う」,「グラフや資料を見る際は,数字や割合が一番大きい箇所,もしくは小さい箇所に注目する」,「文末に気を付ける」など)をしっかりと理解した上で,多くの記述問題に取り組む必要がある。

◆理科◆

【傾 向】
 試験時間は社会と理科をあわせて45分。大問数は4題で、問題数は昨年18問→今年は16問と大きな変化はなかった。分野としては、化学・生物・物理・地学各分野から満遍なく出題されている。論述問題は2年前から4問→3問→5問、計算問題は2年前から3問→1問→1問、作図問題は例年1~2問は出題されており、今年は1問出題された。

【難易度】
 出題されている問題は、そのほとんどが小学校の教科書に記載されている実験・観察の問題がテーマになっている。計算問題の難易度は高くないので一般的な中学入試の計算問題を解くことができれば問題ない。論述問題が毎年必ず出題されており、定番の記述から思考力が必要なものまで広く出題されている。実験の内容や結果がなぜそうなるのか、身の回りの現象がなぜ起こるのかを理解して書く力が必要であるので論述の力は必須である。

【対 策】
 語句問題に関しては、例年1~2問と少ないが、重要語句はしっかり暗記しておきたい。図やグラフ、写真を見て判断する問題も多く出題されたが、そのほとんどが入試頻出のパターンなので、しっかり対策をすれば確実に得点できる問題である。論述問題の対策として、3年~6年の小学校の教科書の実験・観察の手順を示したページを隅々まで読み、理解・暗記・説明できるレベルまで仕上げておく必要がある。