【宮崎県】宮崎大学教育学部附属中学校
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【宮崎県】宮崎大学教育学部附属中学校

2025-10-14更新

◆国語◆

【傾 向】
 2025年度の問題は、文章問題2題構成であり、文章種別は物語文と説明文であった。また、いずれも設問の後半で自身の意見を書く作文があった。物語文では「話し合いの様子」から出題され、説明文では資料からの情報の精査が求められるなど、ただ文章を読むだけでなく、確かな理解力が必要とされた。近年は読解問題+状況の把握能力を記述で問う問題の出題が続いており‗1⃣物語文 40字以内や50字〜60字以内の問題、2⃣説明文60字〜70字や80字~100字以内の問題といった長めの記述が合わせて4問あった。また、漢字・知識分野では漢字の読み・書き問題が合わせて4問のみであった。

【難易度】
 本年は、大問1⃣、大問2⃣にそれぞれ1題ずつ自分の意見を述べる記述が用意されていたが、題意をつかみ、時間配分を間違わなければ比較的取り組み易かったのではないだろうか。また、その他の問題で空欄補充の選択肢問題や書き抜き問題等の基本的な読解問題は確実に得点しておきたい。

【対 策】
 宮崎大学教育学部附属中学校においては「過去問」を公にしていないので、対策が取りづらい問題が多い。しかしながら、中学入試に向けて読解問題への取り組みや、知識の習得をしっかりと進めてきた受験生であれば、特別な対策は不要である。また、宮大附属中しか受験しない場合でも、各私立中学のプレテスト等を受験して経験を積んでおきたい。

 

◆算数◆

【傾 向】
 ここ数年の問題数は、大問数は5問、小問数は20問前後という構成で、試験時間が50分となっており、全体的な構成は毎年それほどの変化は見られない。大問1は例年「小問集合」となっており、計算問題が3問、残りは「割合と比」「速さ」「規則性」「平面図形」「立体図形」「数に関する問題」が出題される。大問2~5は毎年さまざまな単元が出題されている。最近の出題単元を並べると、今年度は「資料の活用」「速さ(ダイヤグラム)」「図形の回転移動」「速さ(水槽のダイヤグラム)」が出題されていた。昨年度は「立体図形(さいころ)」「和と差」「速さ」「図形の移動」、一昨年度は「資料の活用」「速さ(水槽)」「立体図形」「図形の回転移動」となっている。また、会話形式での出題や、記述での解答を求められる問題も出題されていた。

【難易度】
基本的な小学校内容のレベルから、一般的な私立中受験算数レベルの問題まで、幅広い難易度の問題が出題されている。基本的な問題が多いが、応用問題が数問あり、そこでの加点が合格につながっていくと思われる。基本問題は確実に正解すること、応用問題は半分以上正解するくらいの得点力がほしい。平均点は非公表ではあるが、合格するためには8割以上の得点が必要であると考えられる。しっかりと受験に向けての準備をしてきた生徒にとっては見慣れた問題が多いので、ミスをせずに確実に正解していこう。。

【対 策】
まずはテキストのすべての単元をしっかりと復習し、確実に得点できるように準備しておくことが大切である。また例年の傾向を考えると、会話形式の問題への対策もしておこう。日頃から問題を解く際に途中の計算式をきちんと書き、解き方の流れがわかる解答作りを心がけよう。さらに、同じような会話形式の入試問題や練習問題を解き、問題に慣れておくことも大切である。家庭でも、家族に自分の考えを説明してみよう。

 

◆社会◆

【傾 向】
昨年と同じく試験時間が理科と社会で合わせて40分での実施であった。今年度も、大問1問構成で、「消滅可能性自治体」をテーマとした、地理・歴史・公民分野の総合問題が出題された。基本的な内容の問題と、資料を読み取って答える論述問題という、ほぼ例年通りの形式であった。

【難易度】
基本的な知識を問う問題が多いが、10題出題中3題が論述問題であった。昨年は論述問題が6問出題されていたので、難易度は下がった。時間内に資料から読み取れる内容を、自分の言葉でまとめる練習をしておくと良い。

【対 策】
地理分野は、小5と小6の教科書の資料をよく見て、資料・統計・地図などを読み取る練習をしておくことが必須である。歴史分野は、人物の写真や関連事項など、基本的な知識と歴史地図もおさえておこう。もちろん、歴史の流れや重要語句などを自分の言葉で説明できるように練習することも必要である。教科書からの出題が多いので、基礎知識の定着については、3分野とも教科書をしっかり読みこむことが大事である。また新聞やニュースなどをよく見て、身の回りの社会の課題について、自分の考えをまとめておこう。

◆理科◆

【傾 向】
今年度も試験時間は社会・理科合わせて40分だが、実験・観察などを通し、考察させる問題・ページ数も増え、内容の読解が必要となった。例年は大問数は2分野だが、今年は大問数は1分野になった。今年の出題単元は「化学分野」であった。また、今年度も小問数は11問と例年通り、記述問題は昨年と同じ3問、作図問題の出題はなかった。実験の結果から自分の考え・意見をまとめる思考力を問う問題が多い。

【難易度】
選択肢のある問題は基礎知識の定着を確認する問題である。身近な現象の実験・観察に関する問題である。なぜそうなるのか?その結果が得られる理由など、実験・観察の流れを押さえておきたい。2019年度より傾向が大きく変化したため、各単元の基本をしっかり固めて勉強していく事が必要。また、記述問題についても実験の内容・考察など把握しておく必要がある。宮崎県独自の問題が出題されることもあり、過去には「鬼の洗濯板」に関する侵食の問題が出題された事もある。

【対 策】
まず語句や記号選択問題は、教科書レベルの正確な基礎知識を問う内容なので、教科書のすみずみまで理解しておくことが必要である。さらに、実験を進める上での注意点、実験結果から得られる考察の領域まで、論述を意識した理解、つまり『なぜ?』を意識して学習する必要がある。記述は年々難しくなることが予想されるので、『九州地区中学入試完全攻略本』等のテキストを使って、特別な試験対策が求められる。