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中学校紹介&傾向と対策

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中学入試情報 / 中学校紹介&入試問題分析

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灘中学校

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2023年度 入試データ

試験日 合格発表日 募集人数 志願者数 実受験者数 合格者数
1月 14日
1月 15日
1月 17日 180名 745名 730名 281名

2023年度 科目毎の入試データ

国語 算数 理科 合計
試験時間 1日目:40分
2日目:70分
1日目:60分
2日目:60分
60分
配点 200点 200点 100点 500点
最高点 155点 194点 93点 417点
合格最低点 非公表 316点
合格者平均点 126点 145.1点 72.6点 343.8点
受験者平均点 116.5点 116.9点 64.0点 297.4点

学校の特色

  • 昭和2年、灘五郷の酒造家の篤志を受け、嘉納治五郎先生を顧問に迎え創立
  • 講道館柔道の精神『精神善用』『自他共栄』を校是とする
  • 創立以来のリベラルな校風と学問への高い志の下に質の高い教育を目指している

学校情報

  1. 入学時納入金 ※入学までに納入しなければならない費用(入学申込金・施設費・制服代などすべて)の合計
    500,000円 
  2. 毎月の納入金合計 ※中学1年次に毎月必要になる費用(授業料・教育充実費・施設費・積立金などすべて)の1か月の合計
    約54,000
    円(年間合計額÷12ヶ月で計算。毎月ではなく年4回納入。)
  3. 特待制度
    なし
  4. 学生寮
    なし
                                                         

高校進学情報

高校からの入学定員:40名
高校1年から高校からの入学者との混合クラス

主な大学の入試推薦枠

***

2023年度 主な大学の合格実績

国公立大学 私立大学
東京大学 86名 早稲田大学 35名
京都大学 45名 慶應義塾大学 20名
北海道大学 3名 上智大学 2名
東北大学 1名 中央大学 2名
筑波大学 1名 東京理科大学 14名
一橋大学 2名 明治大学 2名
名古屋大学 2名 同志社大学 21名
大阪大学 12名 立命館大学 14名
九州大学 3名 関西大学 4名
合計 202名 合計 152名

大学進学情報

  • 京都大学医学部医学科合格者数ランキング全国第2位
  • 東京大学の合格者ランキング全国第3位(合格者86名のうち66名が現役で合格)
  • 防衛医科大学校へ17名合格

傾向・難易度・対策

◆国語◆
【傾 向】
一日目は知識問題が中心である。例年同様、ことわざ・慣用句・外来語・俳句知識・漢字しりとりなど多方面から出題され、幅広い知識力の有無が問われた。80点満点で試験時間は40分である。

二日目は例年通り文章題2題と詩1題の3題構成であった。文章題は説明的文章と文学的文章の2種別から出題されることが多い。ほとんどの問題で字数指定はないが、根拠となる文章中の語を的確に押さえ、場合によっては自分のことばを加えながら簡潔に答えることが要求される。詩の読解は主題を読み取り、書かれている内容・意味を記述で書く設問となっている。120点満点で試験時間は70分である。

【難易度】
一日目は、幅広く、多様な知識が要求されるため難易度は高い。受験者平均は60点前後が多いが、2023年の受験者平均は51.1点(合格者平均は55.5点)であった。2021年は57.7点(合格者平均は63.2点)、2022年は53.4点(合格者平均点は57.5点)であり、難化傾向が続いている。二日目も、文章を正確に読み解き、理解したことを端的に分かり易く字数制限なしで記述することが要求されるので難易度は高い。昨年度は、受験者平均点64.2点(合格者平均70.9点)であったが、2023年は受験者平均点65.4点(合格者平均点70.6点)であり、昨年とあまり変わらなかった。

【対 策】
一日目の対策としては、ことわざ・慣用句・熟語・外来語・季語などの知識事項を幅広く覚えること。総合的な語彙力が問われるという観点からは、こまめに辞書をひく習慣をつけることが肝要である。また、語彙をグループ化するなどの作業も効果的である。

二日目の対策としては、まずは大人向けの文章に慣れること。過去問を素材に問題演習を行い、的確な添削指導を受けることが効果的である。詩に関しては、茨木のり子『詩のこころを読む』など解説文が付いた本に目を通し、作者の意図の的確な読み取り方を訓練することが有益である。

〇こんな問題が出ました

◆算数◆
【傾 向】
2日間に分けて試験が行われ、第1日、第2日とも試験時間は60分である。第1日について、一部小設問に分かれている一問一答形式の問題が12問、設問総数が15問で、迅速な計算力や高度な処理能力が要求される。第2日について、大問数は5問、途中の式や図をかかせる出題形式で、第1日と違いじっくりと考える粘り強さが要求される。出題単元の傾向として、図形関係の出題が多く、文章題は比較的少ない。数の性質の単元から、余りの分類(合同式)や累乗(指数)を用いる問題など、数学的な問題が頻繁に出題されており注意が必要である。

【難易度】
今年度は、第1日がやや易しめ、第2日は例年並みの難易度で、合計200点満点中、受験者平均は117点、合格者平均は145点であった。ただし、算数の得意な灘受験者のレベルを考えると問題の難易度は高い。第1日、第2日ともに時間的な余裕はなく、全ての問題に手をつけることは難しい。合格点を取るためには問題の取捨選択も重要になってくる。

【対 策】
灘中の算数は高度な思考力、発想力、そして正確かつ迅速な計算力が要求される。とにかく算数の総合的な力をつけていくべく対策を行う必要がある。第1日は、計算力と比較的基本的なパターン問題が正確かつ短時間で解ける力をつけること。第2日は文章や条件が複雑な難問でも、粘り強くじっくりと考える習慣を身につけておきたい。また、過去問から同じ傾向の問題も多く出題されている。過去問は最低でも10年分は解き、特徴をつかんでおく必要がある。

〇こんな問題が出ました

◆理科◆
【傾 向】
本校の理科は、かつては大問数7題の年が多かったが、近年は6題構成が確立されている。この分量で試験時間60分は本校受験生にとってほぼ適正だが、計算量が多い年は注意を要する。今年度の分野の内訳は、化学・物理が各2題、生物・地学が各1題であった。解答数は56個。そのうち、ごく簡単な記述問題が2問。作図問題は見られなかった。必要とされる学力は多様だが、やはり物理・化学計算の存在感が大きい。

【難易度】
当然要求される学力は最高峰である。受験用基礎知識・自然に関する一般知識・計算力・記述力・読解力・論理的思考力と、さまざまな知的能力が多角的に試される。特に、関西圏の私立中学の特徴として、物理・化学・ときには地学分野(天体や気象)の計算難易度が高いことがあげられる。にもかかわらず、ライバルとなる本校受験生たちの平均学力は高く、今年度は受験者平均が64.0点、合格者平均は72.6点であった。

【対 策】
まずは、小6夏休みまでに、4分野の全領域にわたって基礎理解を徹底すること。目先の単元テストのための安直な結論暗記などは完全に無効もしくはしない方がよい。「理解したから覚えている」「理解したから応用がきく」という学力でないと、トップ校の本格的な難問には太刀打ちできない。さらに、本校受験に向けては、スピーディかつ正確無比な計算力(物理や化学的思考+四則演算の正確性)を強化して臨まなければならない。

〇こんな問題が出ました