英進館 天神本館
中高一貫部 英語コラム

英進館 天神本館
中高一貫部
英語コラム

英語コラム


ダンベル

ダンベルとは筋力増強や健康維持・ダイエットなどに使われる器具のことですが、これって英語で綴れますか?

正しくはdumbbell。dumbは「口がきけない:無口な」の意で、bellは「鈴、鐘」です。

お寺の鐘はついて鳴らすものですが、教会の鐘はひもを引っ張って鳴らすものです。この鐘を鳴らすという運動が筋力の増強に役に立つということで、音の鳴らないようにした鐘を運動に用いるようになったのがdumbbellの語源。文字通りdumbなbellなのですね。

鐘がおもりに姿を変えて現在のダンベルになり、また、さらに棒(bar)が延びたものがバーベル(barbell)になったわけです。スポーツ用具のダンベルやバーベルがもとはbellだったというのは面白いですね。

日本語ではダンベルを「鉄アレイ」などと言いますが、「アレイ」は「亜鈴」で、昔は「唖鈴」と書いていました。「唖」は「口がきけない」ということですから、日本語の「亜鈴」は英語のdumbbellの直訳であることがわかります。

日本語になっているカタカナ語からは、英語についてたくさんのことが学べます。綴れないカタカナ語は、辞書で調べてみるときっと学ぶところがあります。ぜひ日頃からやってみましょう。

なお、英語学習では、dumb「口のきけない」はblind「目が見えない、盲目の」、deaf「耳が聞こえない」とセットでおぼえておくことが必要です。また、「聾唖の」は昔はdeaf and dumbでしたが、現在では婉曲的にhearing and speech impairedなどと表現されます。