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中高一貫部 英語コラム

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近畿大学とカルピス

以前のニュースで、「近畿大学が大学名の英語表記をKinki UniversityからKindai Universityに変更した」というものがありました。

kinkiは英語ではkinky「風変わりな、異常趣味の、変態の」という語に聞こえてしまい、大学のイメージが損なわれかねないから、とのことです。

kinkyの名詞形はkinkで、もともとは「(糸や綱などの)よじれ」を表す語でしたが、ここから「(心や性格の)特異性、妙なクセ、変態嗜好」の意を表すようになっています。したがって、kinkyという形容詞形には、「よじれた、もつれた」という意味に加えて、前述の「風変わりな、異常趣味の」という意味があるわけです。

大学としては、国際化を目指す上でKinki Universityが「変態大学」と受け止められたのではたまったものではありませんので、名称変更もやむなしといったところだったのでしょう。

ほかの例として、プリントアウトやコピーといったサービスなどを提供するチェーン店にKinko's(現在はFedExに買収されてFedEx Kinko's)という会社があります。これは、創業者がkinky hair (=curly hair)をしていたため、Kinkoというあだ名で呼ばれたのが由来とのこと。

このkinki → kinkyのように、日本語を英語で読むと意外な意味にとられてしまうというものとしては、乳酸菌飲料のカルピスCalpisが有名ではないかと思います。

Calpisは英語圏では名前をCalpicoと変えて販売されています。

これは、Calpisを英語で発音するとcow piss「牛のおしっこ」に聞こえてしまい、イメージがよくないからとのことです。英語版Wikipediaには、In English-speaking countries the beverage is instead called ``Cal Pico,'' because ``Calpis'' may sound like ``cow piss''.と書いてあります。

上記のような話は単なる小話なんですが、それでもこうした話を聞いたことがあれば、いくつもの英単語を一発でおぼえられますね。