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中高一貫部 英語コラム
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pathy
前にpassion「情熱;受難」という語について触れました。今回はさらに関連してpathyという語幹について。
pathyもpassionと同源で、ギリシア語のsufferingを表す語に由来します。したがって、「苦痛」「感情」というイメージが根底にあります。高校の世界史や倫理でギリシア哲学について学ぶと、「ロゴス」(論理)に対置されるものとして「パトス」(情念、情動)という用語が出てきますが、このパトスpathosが同根の語。哲学用語ではpathosは「パトス、情念」の意ですが、日常的には pathos は「悲哀、ペーソス」という意味で用います。
では、pathyに関連する、入試レベルで知っておきたい派生語を並べておきましょう。
apathy「無感動、冷淡」
a- は「非、無(non-、 without)」の意を表すギリシア語系の接頭辞で、したがってapathyは「無」+「感情」という成り立ちになっています。
a- が「非」「無」の意になるものとしては、symmetry「左右対称、均斉」の対義語のasymmetry「不均斉、非対称」などがあります。
ちなみに、ギリシア語に由来する語幹にはギリシア語系の接頭辞がつくのが原則です。また、ラテン語に由来する語幹にはラテン語系の接頭辞がつくのが原則です。例外もありますが。
sympathy「同情、共感、思いやり、あわれみ」
syn- (sym-、 syl-、 sys-)は「共に、類似、同時に(with)」の意を表すギリシア語系の接頭辞で、したがってsympathyは「共」+「感情」という成り立ちになっています。sym- という接頭辞が用いられている語としては、symphony「交響曲」などがあります。さっきのsymmetryもそうですね。「等しいsym長さmeter」→「対称、均斉」という成り立ちです。
telepathy「精神感応、テレパシー」
tele- は「遠距離の(far off)」の意を表すギリシア語系の接頭辞で、したがって「遠くまで感情が届く」というのが原義です。
tele-「遠い」という接頭辞については、telephone「遠くの音を伝えるもの」→「電話」、television「遠くの画像を伝えるもの」→「テレビ」、telescope「遠くを見るためのもの」→「望遠鏡」あたりからすぐに理解できるでしょう。
うーん、このあたりの語源の話を始めるときりがなくなりますね。話がいつまでも終わらなくなってしまいそうです。
ともあれ、大切なのは、日頃から単語を調べる際に自分で語源に目を配り、情報を増やしていくことです。もう何度も繰り返し述べていることですが、これができるようになると語彙力は一気に伸びます!